みなさんは物事をやり終えた後に「もっと違ったやり方があったかもしれない」と思うことはありませんか。
もしくは、「もっと楽な方法があったのかもしれない」と思うこともあると思います。
僕もいつも正攻法でやろうとして時間がかかり、あとになって違う方法があったなと思うことがあります。
そんな時は損した気持ちになりますよね。
今回紹介する木村尚義さん著の「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」では物事をいろいろな角度から見て考えるラテラルシンキングを使って発想の幅を広げることをテーマにした本です。
読んでいくと、「こんな方法があったのか」「思いつかなかった」と思うこと間違いなしです。
- 本の概要
- 読んで感じたこと
- この本を読むべき人
この記事の目次(クリックでジャンプ)
ずるい考え方
この本に書かれている「ずるい」という言葉は悪い意味ではありません。
「その手があったのか、ずるいな」や「やられた」といった意味です。
常識にとらわれずに物事を考えるこの「ずるい考え方」ができると、様々な面で恩恵を受けることができます。
ロジカルシンキングとラテラルシンキング

ロジカルシンキングとラテラルシンキング。
この2つの考え方、なんとなく言葉だけしているという人もいるかもしれません。
ロジカルシンキング

ロジカルシンキングは論理的な思考で物事を順番に積み上げながら、道筋を立てて考える方法です。
常識や経験から妥当だと思われる「正解」を導き出します。
例を挙げると数学が当てはまるでしょう。
正解を導き出すために公式がありその公式を使わないと解けないものがほとんどです。
「垂直思考」とも呼ばれています。
ラテラルシンキング

それに対してラテラルシンキングは正解を導くための順番や過程をあまり気にしない考え方です。
ラテラルシンキングには「唯一の正解」というものがありません。
そのため順番を気にせず、いきなり正解に辿り着いてもいいのです。
「水平思考」とも呼ばれています。
ちなみにコーヒーのラテとは無関係です。
固定概念を打ち破る

僕たちが学校で教わったのはロジカルシンキングです。
算数や数学に限らずどの教科にも必ず「唯一の正解」があります。
その「唯一の正解」を求めてひたすらに勉強して正しい順番で、正しい過程で問題を解いてきました。
そのためラテラルシンキングの「順番や過程を気にしない考え方」を使ってこなかったのです。
これは社会に出てからも言えることです。
固定概念というものに縛られることが多いです。
「正社員として働くべき」「毎日決まった時間に出社するべき」というようなことです。
今でこそ柔軟な考え方が増えてきましたが、まだまだこの固定概念に縛られている風潮があります。
そんな中でラテラルシンキングの考え方を持っているとロジカルシンキングの人よりも得することや楽に目的を達成することができるようになります。
身近にあるラテラルシンキング
この「ずるい考え方」という本ではいくつかラテラルシンキングを使った例が紹介されています。
例えば自動車事故の多いカーブの対策

カーブミラー、信号機の設置、道幅を広くしたというのが一般的な考え方ですが、この事例ではラテラルシンキングを使いセンターラインとガードレールを無くしました。
そうしたことにより運転手が慎重になり車のスピードが出なくなりました。
どちらの考え方も目的は「事故を減らしたい」というもので、それに対するアプローチの仕方が変わっています。
アプローチの仕方を変えると、時間や手間、費用を削減することができます。
この本を読むべき人
- もっと違う角度で物事を見たいひと
- 柔軟な考え方を持ちたいひと
最初に僕はタイトルが気になってこの本を読みましたが、ラテラルシンキングという考え方を知り、日常の色々な部分に活用したいと思いました。
仕事をしていくと同じことを繰り返すことが多く、手順も固定されがちです。
すると、ある程度のところまでスムーズに進めることができますが、一定のところで止まってしまいます。
そんな時に物事を色々な角度から見てみるともっと仕事が早く終わる方法が見つかるかもしれません。
また仕事以外の場面でもこの考え方で問題をスムーズに解決することができます。
ぜひ「ずるい考え方」を学んで日常の問題をスムーズに解決する考え方を身につけてみてはいかがでしょうか。
ずるい考え方 |
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